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『雨の中のさくら』

本にはそれぞれの役目を持って生まれてきます。今回、『雨の中のさくら』の本を作らせて貰い、つくづくそうだと思いました。
古希を前にして自分が歩んでこられた道のりを振り返りながら旅のこと、ふるさとのこと、家族のこと、友達のこと、恩師のことなどを綴ったこのエッセー集は、一緒に歩んでこられた方たちにとっては「記録」でもあり、出来上がった本は薄れかけた絆を手繰り寄せる糸にもなっていました。本にまとめることは、書くことが好きであることはもちろんのこと、熱意がなければできません。その熱意が温かくて、故郷が好きになれない私でしたが幼馴染の顔が懐かしく愛おしく浮かんできました。
表紙絵がクレパスだったので紙をヴァンヌーボに。扉も合わせました。そして桜のイメージを感じてもらいたくて、見返しに少し透けるタントセレクトの桜色を使いました。

【 本の仕様 】
『雨の中のさくら』 佐々木正興著 四六判294頁 1,200円(税別)

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